−−業界の“穴”ですか?
「今の僕らのこの珈琲の業界っていうのは、非常に曖昧なんですね。たとえば、良い豆を厳選して、炒って、それを卸してますよ・・・って、宣伝文句がある。ただ、(実際に生産に関わる)工場のひとは、そんなに良い豆使うわけないよ、原価合わないんだから、って言ってる。それを見たり、聞いたりしているうちに、穴がある、って思ったんですね。この業界はめちゃめちゃいい穴が空いてる、って。それで今の自分のブランドを立ち上げました。」
−−けがしていなかったら、今は何をしていたんでしょう。
「けがしてなかったら、どうなってたかわかんないですね、こんな仕事はしていないと思う。ボクシングやってたときの自分に戻って考えてみると、ありえないですからね。 将来のことなんて全然考えなかったし。」
−−では、今“はたち”に戻れたら、またこの道に進みますか。
「それは判らないけど・・・やるとしたら、もっと早い年でここ(今の立ち位置)まで来たいって思います。“はたち”のときからやってきまいたけど、今、もう少し若ければ、もっとおもしろいかなって。若いときにできることをやっておきたいから・・・そう考えると時間がないなって思いますね。でも、“はたち”のときは、将来が見えてないからおもしろいんじゃないですかね。」
−−今からキモエちゃんや私が、このお仕事をしたいと思ったら、どうすればなれますか?
「一番大事なのは、珈琲が好きってことだけど・・・ただ、味覚っていうのは、味蕾の量とか、生まれ持ったものもありますし、センスが大事ですね。頭で、これとこれを組み合わせたらこういう味になるとか、イメージができないと。ただ、 ある程度までは訓練でもどうにかなりますよ。」