植野さんのとある一日
■ 06:00 起床。準備をし、バイクで会社の資材置き場まで向かう。
■ 07:00 資材置き場に到着。持って行く物などの段取りをして現場に向かう。
■ 08:00 現場に到着、仕事開始。
■ 10:00 一旦見切りをつけ、休憩。
■ 10:30 仕事再開
■ 12:00 昼食
■ 13:00 仕事再開
■ 15:00 休憩
■ 15:30 仕事再開
■ 17:00 仕事終了
■ 18:00 資材置き場に戻り、要らないゴミや材料などを置き、帰宅。
■ 19:00 帰宅したら夕飯を用意する嫁の代わりに娘とじゃれ合い、風呂を沸かして娘と入浴。
■ 20:00 自由時間。主に嫁と晩酌。好きなTVゲームをしたり、子供にミルクをあげたり、仕事の同僚と近くの体育館やコートでフットサルをしたり、その日によってする事は変わります。
■ 23:00〜24:00 就寝
他の業種よりセンスが問われる職種、かな(笑)
今、キモエのお仕事図鑑は、若い方を中心にインタビューしています。
若い方だと会社などどの絡みもあってなかなか都合が取れないことが多いのですが・・・
本日はお受けいただきありがとうございます。
それではまず、塗装職人のお仕事の一日の流れを教えてください。
8時ごろ現場に入って、2時間ごとに30分休憩を入れます。
やはり肉体労働なので疲れちゃいますから。
12時に昼食。そしてまた2時間やって休憩。17時で終わりです。
これが一日の基本的な流れですね。これはどこの現場でも変わりません。
今の時期のように日が明るくなってくると17時にこだわらず、現場の進み次第に合わせて暗くなるまで作業することもあります。
あります。
基本的には神奈川、東京都内がメインですが、年に数回はイレギュラーで埼玉や茨城に行ったりもします。
そのような場合は会社の数人で泊りがけで行きますね。
最初から塗装の仕事をしようと決めていたわけではありませんでした。
もともとは高校を卒業した18歳の頃から5年間サラリーマンとして働いていました。
工業高校出身だったので、マンションの管理会社に技術員として勤めていました。
仕事内容はざっくり説明すると、設備の目視だったり、機能の点検、水道・電気・テレビ等の数値を図る、断線してないかなどを調べることでしたね。
でも仕事をしていく中で、この先何年も続けていくこと考えると、裏方、そして毎日ルーティンの仕事が自分には合ってないなって思い始めたんです。
手に職をつけ専門職として働きたいと思っていた時、知り合いの塗装屋の方に、転職の相談をしたんです。
もともと塗装をやってみたいという好奇心はありました。
経歴的にはまだサラリーマンをしていた時間の方が長いのですが、今考えると結果的に自分にはこっちの方が向いてると思うので、その時塗装を選んでよかったと思っています。
そうですね。今の若い人は職人になりたいという人が減っていて、特に大工なんかは本当に高齢化してきているのが現状です。
塗装屋は女性も結構多いです。
重い荷物を持つことがそれほど多くなく、重い物といっても一斗缶、それも持ちながらでなくてもできるので。
また細かい部分はローラーでなく刷毛で塗るのですが、刷毛の技術や細かい模様を入れたりする技術はむしろ女性の方が繊細にできたりするのかな、と思います。
その時々の状況によって入る人数が変わることはもちろんありますが、基本的には2人1組で1つの現場を最初から最後まで任されます。
ペンキを塗っていく工程はどのような感じなのですか?
今日の現場は材質がボード(サイリング)ですが、木の場合はまず木部専用の下塗りをします。
木は吸い込みがすごくて、たとえば塗料を一回塗っただけでは艶がなかなか出ないんです。
なので吸い込みを無くすための下塗り剤を塗ります。
塗る元の材質によって使うものも異なるんですね。
色はもともとあるのですか?作るのですか?
色はオーソドックスなものは何種類かあって…(サンプルをみせてくれました)
お客さんの好みによって、すごくこだわりのあるお客さんから、こっちにおまかせで!というお客さんまで様々います。
たまに普通のおじさんだけどものすごいファンキーな色にするような人もいますね(笑)。
見た目だけじゃ判断できないってことですね。
やっぱり白系やクリーム色系は無難な色として多いですが。
最初から全部塗り終わるまでどれくらいの期間かかりますか?
窓枠が全部木部だったり、格子がついていたり、手間がかかるとそのぶん伸びますけど、基本的には1週間半〜2週間でだいたい終わります。
あとは入る人数にもよります。
どのくらい修行を積めば1人前になれるのでしょうか。
各人のセンスによって上達スピードの差は大きく出ると思います。
他の業種よりセンスが問われる職種かなと思いますね・・・。
前の会社の親方は10年やってやっと1人前になると言っていました。
それにいくらセンスがあっても場数を踏まないといろんな現場に対応していけないので、結構大変です。
特に内装や木部の家具をアンティーク調といってわざと古い感じ出す特殊な技術などは難易度も高く、経験がものをいいます。
自分もまだまだです。