“街づくり”と“まちづくり”
今日はお忙しいところキモエのインタビューにご対応くださり、ありがとうございます!
それではまず、どのようなお仕事をされているのか教えてください。
私は“まちづくり”というものを仕事にしています。
“まちづくり”という言葉の意味は知っていますか?
聞いたことはありますか!
まず、“街づくり”と“まちづくり”という、2つの言葉について説明をしますね。
“街づくり”というのは、市街地の保全や整備をすることです。たとえば都市計画。東京でも海を埋め立てたり、オリンピックのために競技場を作ったり常に開発をしていますよね? あれはやみくもにやっているわけではなく、ルールに従って行っています。
同じ「まちづくり」という言葉でも、漢字かひらがなかでその意味が違ってくるんですね!
私がやろうとしているのは漢字のほうの「ガイ」、いわゆる“街づくり”ではなく、「ひらがな」の“まちづくり”です。それは街に住んでいる人が街のためにやることを含んでいます。行政が担うハードな部分だけでなく、市民が主体的にかかわるソフトな部分も含めて考えることを、私たちの業界では“まちづくり”と呼んでいるんです。私の仕事はいうなれば『まちづくりコンサルタント』とか『都市計画コンサルタント』と言われていますが、私は特に「市民参加のまちづくり」をお手伝いしています。
いやいや、そんなことないですよ(笑)コンサルタントはお手伝い役です。
行政の仕事には計画が必要!
総合計画を作っているまちもあります。たとえば川崎市では、これからどのように成長していくのか、どういうものを目指して市政を進めていくのかを市が計画します。行政は市民のみなさんから税金を集めてそれを施策として進めて行くのが仕事なので、しっかり計画を立てその通りに進めていく必要があるのです。
川崎市では市長が新しくなった時に、市民の声をしっかり聞いて新しい総合計画をつくろうと考えました。私のチームは7つの区をすべてを回り、各区ごとにどのような課題があるのかを話し合い解決策を出すというワークショップのお手伝いをさせていただきました。それを元に専門家のお力も借りながら総合計画にまとめていくんです。
巻き込むきっかけを作って、大勢の意見をまとめていくのはたいへんそうですね!
まずは一人一人の意見をきちんと聞くことが大事なんです。
川崎市の総合計画をつくるための市民検討会のファシリテーション