いちばん長く携わっている仕事に、世田谷区の地域風景資産(*1)というものがあります。世界遺産は世界中の人々がそれを見に来るスゴイところ!というイメージですが、地域風景資産はそこに住んでいる人たちにとってすごく大切なところとなります。あえて観光で見に行くような場所ではない、というような(笑)
(*1)地域風景資産:区民の方が大切にしていきたいと考えている風景の中で、多くの人が大切だと共感し、風景づくり活動の対象となるもの(世田谷区ホームページより転載)
世田谷区は広くほとんどが住宅地です。新宿・渋谷のようにみんなが遊びに行く場所というよりは、人が住んでいるというイメージです。だから遠いところからわざわざ世田谷に遊びに来てください!というよりは、地元の人がその場所(風景)を大事に、関わっていけるまちづくりを考えています。
大きな観光地よりも人々が住んでいる身近な地域の大切なものを守っていく、というまちづくりを実践していった結果、それが地域風景資産につながっていったんです。風景を守るということは景観や風景だけに関わる印象がありますが、これを行うことで住んでいる人たちのコミュニティの再生も狙いにしているんです。