−−キャラクターを作る時のことを教えて下さい。
「先ずは紙と鉛筆でスケッチをたくさん描きます。2、3日したら、それをもう一回見て、その中で「何かいいなー」と感じたものを、また描いてみたりしています。それをスキャナで取り込んで、綺麗にブラッシュアップして。パソコンで作業するのは最後の仕上げのみ、ですね。
僕の場合いきなりPCの前に座ると、何も絵が出てこない。鉛筆で紙に描くのと、アイデアが出てくる頭の働きが直結しちゃってるんでしょうね。打ち合わせとか、撮影とか、人と会ったり、会議したりと外に出ていることも多いので、コンピュータと関わっているのは仕事のごく一部です。
今、メインで使っているソフトは、IllustratorとPhotoshop、アニメとかを作る時はAfter Effects。やり始めた当時は、今のような便利なソフトがなく、結構苦労しながら作っていましたよ。プログラムを差し込む必要があったりね。」
−−スランプに陥ることはないのでしょうか。
「〆切りがあるので、スランプとか言っていられないですね。失敗はたまにあります。時間切れになってしまい、自分ではあまり気に入っていないけど、オンエアされちゃう…とか。でも意外とそういうモノのほうが受けちゃったりして。何が当たるかわからないですよね。」
−−田中さんが今まで作ってきた中で、一番気に入っているキャラクターは誰ですか?
「ミルクチャンに出てくるキャラクターは結構気に入っています。
デザイン的にどれがいいか、と問われたら、また別なのかもしれませんが、自主的に作り始め、アニメーションや他のコンテンツなどもクライアントに縛られず、少しずつ作り上げていったものに、とても強い愛着を感じます。」
取材スタッフ
インタビュア:氏いくと
写真:廣元瑛恵
動画:小林傑
ディレクション:木俣カイ