オ「え、だってちょっと安くなるくらいじゃないですか」
キ「それが大事なのよ。いい? ここは飲食店だからあまり大きくは感じないかもしれないけどね、学生限定のお得なプランはいたるところにあるわ。カラオケ然り、旅行然りよ」
そう、学生限定はかなりお得なのを僕も実感した。
あるプランでは、相場よりかなり安くレンタカーを借りることができたのだ。
ミ「あとな、オバターはもう少しポイントカード使えよな」
オ「で、お前どこに入るか決めた?」
ミ「うーん、ずっと思ってたけど……」
ミ「しばらくキモエ姐さんについていこうかと思う」
本当は言うか迷っていた。だけど、なぜかオバターなら言っても良いかなと思ってしまったのだ。
オ「うわ、マジかよ」
笑うオバター。失敗だったか……? でも、僕はすぐに安心することになる。
オ「でも俺も同じこと考えてたわ」
なんと。
オ「俺映画作りたいんだ。映画サークルも入るけど、姐さんについていけば題材には困らなそうだろ?」
そういってニヤッと笑うオバター。
なんだかようやく楽しくなってきた気がする!
報告者:ミーチョ
実は前に、オバターが昼ご飯を買うのに付き合ったことがあった。
オバターの財布はペラペラで、ポイントカードを持っていないようだった。
オ「だってさ、財布がパンパンになるじゃん」
キ「それなら使う所を限定すればいいわ。何度も行く店はポイントカードがあった方が何かとお得よ。ラーメン一杯無料なんてこともあるんだから」
オ「なるほど。よくいくラーメン屋だけでも作っておこうかな」
ミ「ん、オバター何調べてんの?」
オ「いや、ちょっと今日用事があって新宿3丁目に行くんだわ。その経路調べてんのよ。ほらほら、これが一番安いんだ」
オバターが見せてきた経路は確かに、一番安いと出ている経路だった。でも……
キ「オバター、あんたの定期を考えると新宿まで行って歩いた方がお金かからないわよ。新宿3丁目までは駅から歩けるわ」
オ「えっ、マジすか」
実は駅名が違うだけで歩いて数分という駅は多い。
原宿と表参道、大阪駅と梅田駅など、数分で着くのにわざわざ電車を使うのはやはりもったいない。
キ「こればっかりは経験も必要ね。新宿や渋谷は特に、どの出口から出るかで所要時間も全然変わってくるわ。確実にお金を節約していくのよ」
〜終わりに〜
オ「俺、もうちょっと無駄のない生活をしてみます! なんかそんな男もかっこいいじゃないすか!」
キ「そうね、私好みの男だわー」
おっと、僕は節約好きだけどあまり表に出さない方が身のためみたいだ……。
ミ「さて、お会計はっと」
ここでキモエ姐さんがさっと立ち上がる。
キ「いいわよ。あんたたち入ったばっかりで何かとお金がかかるでしょ。ご飯くらい出してあげるわよ」
オ「姐さん……。ごちそうさまです!!」
キ「そうそう、そういう素直な姿勢が良いわね」
微笑ましい光景の中、僕は一つだけ気になることがあった。
ミ「キモエ姐さんの財源はどこからなんですか?」
キ「あら」
ここでキモエ姐さんがゆっくりと振り返った。
キ「世の中にはね、表にできることとできないことがあるのよ」
何だかとても寒かったのは、きっと雨の後だからだ。きっと、ね。
キ「ミーチョは頭が回りすぎるのが玉にきずね。ま、いいわ。今回はさっくりとおさらい!」
1、学生限定を使え
2、ポイントは貯めておこう
3、経路探索を鵜呑みにしない
キ「ちりも積もれば山となる、よね。次回はお金を稼ぎ出すことを特集するわよ!